技術を知る
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免震技術

日本ヴィクトリックの管継手の一種である伸縮可とう管(クローザージョイント等)は、国内初の「二重管構造」として開発(1959年)した当社の主力製品です。この構造は、内管(スピゴットパイプ)と外管(スリーブ)の隙間を活かした動きの自由度の高さが特長であり、地震や地盤沈下によって管路に生じる伸縮・偏心・曲げ・ねじれといった多自由度の急激な変位を確実に吸収し、脱管や漏水から管路を守ります。地震大国日本において、二重管構造による管路保全の効果は大きく、革命的な発明として好評を博しました。

その後も当社は改良開発を重ね、二重管構造の伸縮可とう管市場において、今日でも圧倒的なトップシェアを誇っています。2011年の東日本大震災においても、人々の生活に欠かせない上下水道配管や通信配管などの機能維持に大きく貢献しました。

今後も起こり得る大地震に備え、また多様な顧客ニーズに応える為、常に免震技術の高度化に取り組んでいます。

止水技術

日本ヴィクトリックが有する多数の止水技術の中で、特筆すべきは、継手(ジョイント)の構成部品であるゴムリングの特殊形状に由来する「オートマチックシール機構」です。この機構は、浴槽や洗面所などに使われている栓の原理と同じで、管路(パイプ)に加わる流体による内圧によって、ゴムリングの管接触部に圧力が作用し、内圧に応じた止水力が自動的に発揮されます。

優れた止水技術の実現には、管種・環境・流体などのさまざまな条件に各適合した形状や材質のゴムを用いて、継手の高精度な機械設計ができるかが鍵となります。日本ヴィクトリックでは、国内外に幅広く工業ゴム製品を製造販売する創立100年以上続くグループ企業と協業関係にあり、他社には真似の出来ない特別仕様のゴムを用いて最適化された機械設計をすることが可能です。これが、当社特有の強みであり、90年以上ライフラインの安全に貢献し続けられている所以です。

センシング技術

日本ヴィクトリックは、伸縮可とう管(クローザージョイント等)の変位を高精度に計測し、管路の状況を的確に把握することで、ライフラインの維持管理を効率化する業界初のセンシング技術「VICSENSOR®Ⅱ」を開発しました。従来は、地中にある管路の状況を把握するには地面の掘削が不可欠であり、その都度、多大な調査費用と人手が必要でした。しかし、新しく開発した技術は、掘削を要せずに、劣化環境である地中においても、何十年にも渡る自動的かつ継続的なセンシングを可能とし、地震や地盤沈下等の災害による管路の状態変化を確実に捉えることができます。

この管路の安全管理に貢献できる、ITを活用した技術力が高く評価され、2017年には、厚生労働省よりインフラメンテナンス大賞を受賞し、また、国土交通省が提供する新技術提供システム(NETIS)に新技術として登録されました。グローバル展開も見据えて、海外諸国における特許も取得しています。

さらには、独自のクラウドシステム「VIC CLOUD」との融合により、計測データへのアクセスがより一層容易となり、顧客満足度の追求にも尽力しています。

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